台風21号による足掛け4日間の停電生活

先日9/4に起きた台風21号の影響で9/4昼間〜9/7午前まで足掛け4日間に渡る停電を経験することになりました。
今後もし自然災害等が起きた時のため、その時感じた危機感やライフラインのありがたみを忘れないためにも備忘録としてブログに書き残しておこうと思います。

👉9/4(火)停電生活初日。
台風の来る当日は本町Sputnik Guitar Schoolでのレッスン日でしたが、前日のうちにレッスン生の皆さんに休講の連絡を済ませ自宅で家族と静かに待機。13:00を過ぎると雨脚や風が徐々に強まって来るのが分かりました。
14:00頃、暴風雨がピークになったあたりで外の電線が火花を散らし「バンッ!」と破裂音を立て、同時に部屋の明かりが消え薄暗くなりました。その後小一時間ほど激しい暴風雨が続き、窓から外を覗くと近所の家々からも灯りが消えていて、窓はガタガタと震え暴風と物が飛びぶつかるようなけたたましい音が聞こえてきて、生まれて初めて台風で恐怖を感じました。
台風が過ぎ去った後の17:00頃には風も雨も収まり、外へ出て近くのコンビニへ行くと、停電の影響か飲食物を買い求める沢山のお客さんで溢れており、弁当やおにぎり等はほぼなくなってしまっていました。かろうじて1個だけ残っていたおにぎりと唐揚げ、お茶等を購入出来ました。帰りにコンビニ付近の写真を撮ってみましたが、今回の台風の威力を物語る光景でした…。

その後も停電が復旧することなく夕方には部屋は真っ暗、お湯も出ないのでその夜は水シャワーを浴びました。暑い時期で良かったと思ったのはシャワーまで、その後は蒸し暑い部屋の窓を開けウチワで扇ぎながら過ごしました。充電関係ですが、とりあえずiphoneの充電はMacBookAirのバッテリーの残りからUSBで供給しました。facebook等SNSを覗くと、関西圏の大規模な停電で不便な生活を余儀なくされている投稿が沢山上がっており、中には停電時の便利グッズ等を紹介してくれている投稿もありました。

実際役に立ったのは懐中電灯でのペットボトルランタンです。

こうすることで、普通に懐中電灯で照らすよりもペットボトル内で光が反射して広角に多くの光を照らすことが出来るわけですね。

これにヒントを得て、この懐中電灯ランタンより更に明るかったのがスマホランタンです↓

スマホのフラッシュ機能のライトはただでさえ相当明るいので、これを同じように使うとかなり明るくなります。
初日はこういう感じで何とか凌いでいきました…。

👉9/5(水)停電生活2日目。
朝5時過ぎに目覚め、真っ先に部屋の電気のスイッチを入れてみましたが点きませんでした…。
しばらく布団にいてスマホをのぞいてみると、北海道で大きな地震があったとのニュースが。自分たちも停電中ではありましたが、とても心が痛みました。
布団から出てトイレに行くと、いつものようにスイッチを押しても流れません。そうでした、うちのトイレはスイッチで流すタイプだったので停電時には流すことが出来なかったのです。小さい方は少々溜めていてもマシなのですが、大きい方となるとそうはいきません。色々調べることになりました。

すると以下のやり方があることを知りました↓
(※全てのトイレがそうであるとは限りませんのでご了承ください)

トイレタンクの右側をのぞいてみて下さい。「押すと開く」蓋が付いてると思います。

押して開きます。

そこから見えているノブを引っ張ると水が流れます。

これでトイレ問題もなんとか解決です。facebook等で投稿を見ていると、中には停電と断水を同時に強いられた方もいらっしゃったようで相当大変な思いをされたと思います。ボクの感覚では停電よりもトイレが使えなくなってしまう断水の方がより厳しい状況かと思われます。

2日目のこの日はもともと仕事がお休みでしたので、停電の長期化を予想し午前中から近所の電気屋さんに向かいました。車で充電出来るようなグッズを購入するのが目的です。
電気屋さんのあるショッピングモール内ではあちこちで建物のコンセントを使ってスマホを充電する人が座り込んでいたりしました。おそらくお店が解放していたのではないかと思われます。
電気屋さんの店内にはやはり電池や充電グッズを購入するためのお客さんでレジまで長蛇の列、たった一つの商品を購入するのに40分ほど並びました↓


ようやく購入出来たのがこちらです↓

車のシガーソケットからUSBでスマホやタブレットに充電出来るグッズです。
これは防災グッズとしても便利ですが、普段使うのにも便利なものですね。

家に着くとレッスン生のTさんがfacebookのボクの投稿を見て、停電中である我が家のことを案じて隣駅から大容量モバイルバッテリーを届けてくださっていました。本当に嬉しくて涙が出そうになりました。

大容量のモバイルバッテリーも重要な防災グッズのひとつですね。
早速使わせていただいてすぐにスマホをフル充電しました。
Tさん、本当にありがとうございました。

夕方には家族で近所の銭湯に行きました。車を運転していると信号機は曲がり、停電で点灯すらしていないので運転に割と気を使いましたね。銭湯に着きお湯につかると、前日が冷水シャワーだっただけにいつも以上に温かいお風呂がありがたく感じました。帰りにご飯も食べて帰りましたが、温かいご飯が美味しかったです。たった1日停電しただけですが、本当に普通のことがありがたく感じられる感覚でした。期待して家に帰りましたが暗いままでした。。この状態では次の日のレッスンは難しいと判断し、レッスン生の皆さんに休講の連絡を入れました。その後、家族を先に寝かせて車でスマホを充電したりしながらFMで音楽を聴き、facebookを開いて皆さんの投稿を見たり自分も投稿したりして過ごしました。ふと冷たいものが飲みたくなり、近所の自販機に行くと、どうしても気になる飲み物発見、、買ってみると…↓

こんな動画を上げてみたりして気を紛らせてみたりしました。長く暗い場所にいると、やはり少しずつ気が滅入って来ます。そういう時はこうして別のことを考えたり、元気な音楽を聴いたりするのは良いですね。SNS等で誰かとやり取りすることがとても心強かったりします。そんなこんなで少し気が紛れたところで寝床へ、停電2日目の夜が更けていきました。

👉9/6(木)停電生活3日目。
目覚めてすぐ室内灯のスイッチを押しましたが、まだ点きませんでした。
この日はゴミの日、当然ですが冷蔵庫のものを全て廃棄することになりました。冷蔵庫に関しては、冷凍庫のものは開けなければ結構持つという情報もありましたが、それも恐らく数時間の話。これほど時間が経つとやはりダメですね。

facebookではこの日の午前に知り合いの方の多くが復旧したとの投稿をされていて、当然渾身の「いいね!」を押し続けました。同時に少しずつ不安も出てきました。
この日は昼頃に西宮の方まで出掛ける用事が出来たので車で向かいましたが、信号機は曲がって点灯すらしていないところがまだ結構ありました。

夕方に西宮から帰ってくると水シャワーを浴び、洗濯物が溜まってきたのでコインランドリーに向かいました。駅から15分ほどの場所にあるコインランドリーはかなり混み合っていて、30分ほど並びました。ほとんどが停電している人達ばかりで、いろんな情報が聞けたりしました。中には近所のコインランドリーが停電していたり、いっぱいで使えなかったりで隣の駅からわざわざ来ているという方もいました。停電が長期化する恐れがある場合は近所のコインランドリーがどこにあるかを把握しておいた方が良いかも知れません。コインランドリーで洗濯している間、近くで夕飯を済ませ、洗濯物を取りに行き帰りました。帰ってみると、外は真っ暗で近所の家も付いてない様子でした。家に入って一応電気を点けてみましたが、やはりまだでした。。

こうして3日目の夜も更け、さすがに心身ともに疲労を感じて来ました。
そんな中でSNSで励ましの言葉をいただいたりすると、元気づけられてとても嬉しかったです。
そして夜を徹して作業を進めている関西電力の皆さんを信じて、こうなったら気長に待とうと半ば腹を括り眠りにつきました。

👉9/7(金)停電生活4日目。
この日は関西電力が発表していた全て復旧見込みの予定日、ボクの仕事はお休み。
目覚めると、前の2日間以上に願いを込めてスイッチをONにしましたが、点きませんでした。(追記:ちなみに停電当初はブレーカーを落としていましたが、調べてみたところ暖房器具や発火する可能性のあるものがなければ落とす必要はないとの事だったので途中からは上げておりました。ただ、コンセントにさしているものが把握出来てなくて心配な方は落としておいた方が良いかも知れませんね。寒い時期に停電された場合、外出時には必ずブレーカーを落とすようにしましょう)

この日は朝から曇っていて部屋が薄暗く気持ちが塞いでしまうので、午前中から家族には外出を促し、ボク一人留守番することにしました。
薄暗くテレビもつかない静かな部屋で、色々な考えが頭の中を巡らないよう一人で無になっていると、外から「おーい、おーい」と掛け声が聞こえて来ました。外に出てみると到底素人とは思えない動きで電柱に登って行く作業着姿の人が目に入りました。

高い電柱に颯爽とよじ登る姿、ボクにはもう百戦錬磨の戦隊ヒーローにしか見えませんでした。
そして数分でヒューズの交換を終え、作業を終わるとヒーロー達は次の現場へ向かって行くのでした。
ボクは足早に去る作業員の人に「ありがとうございました!」と謝意を伝え、急いで部屋に向かいました。

ボクはこの灯りを一生忘れないと思います。
部屋の電灯が灯っただけなのに目頭が熱くなったのは人生で初めてでした。
家族の帰宅後、みんなで喜びを分かち合いました。
ストレスを感じながらも乗り切ってくれた家族、そしてSNS等で我が家のことを気に掛けて下さった方々にも感謝します。

👉9/8(土)
本日からいつも通りレッスン再開。
午前中、近所からお越しのレッスン生Nさんと停電の話になりました。
ボク「台風大変でしたね。停電するし」
Nさん「大変でしたよね、、うちもですわ。。」
ボク「いつ復旧されたんですか?」
Nさん「ついさっきです」

もっと大変な方がいらっしゃいます。
いまだに復旧していないところもあると思います。
北海道はもっともっと大変な状況だと思います。

この足掛け4日間の停電生活で、嫌という程電気の大切さを痛感しました。
同時に、電気に頼り切った生活を当たり前に感じている恐さも感じました。
無駄なものと必要なもの、色々と現代の生活スタイルについて考えたりもしました。

今回の台風で停電を予測していた人はあまりいなかったと思います。
台風や地震の多い日本、これを教訓にして数日間の停電に耐えうる備えをしておく必要を感じました。

最後に、今回の台風21号、北海道地震によって被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。
1日でも早く、以前と同じような平穏な日々が訪れますように。

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